今となっては過去の話です。実は途中で塞がれた?ので2023年4月11日までできたわけではないのですが……
2023年4月12日の運賃改定でスカイメイトはネットで購入できるようになり、ほかの運賃と同じようにタッチ&ゴーで搭乗できるようになりました。購入可能になるのが4時間前になるのは帰りの分の搭乗券を確保するのがやりづらく思えるのですが、今回はそんな今のスカイメイトではなく運賃改定前のスカイメイトの話です。以前のスカイメイトは出発空港でないと購入できませんでした。JALカード会員など生年月日確認済みのJMB会員は自動チェックイン機で購入します(購入期限は出発時刻20分前とありましたが、実際には23分前にはすでに購入できませんでした)。チェックイン機で購入した場合は紙の搭乗券が発券されました。紙ではなくタッチ&ゴーで乗りたい…!というお話。
前提ですが、JALの「タッチ&ゴー」はチェックイン不要で登場できることを指すもので、ICで乗るという動作はこれには含まれません。この点はANAの「Skipサービス」と異なります。自分でもよく説明できている気がしませんからダラダラと書かせてもらいます。
私が過去に但馬空港から大阪伊丹までスカイメイトで飛ぼうとしたときのことです。当時は「タッチ&ゴーはスカイメイトでは不可」という認識でいました(字面は正しいが意味を間違えていたという意味)。但馬空港は自動チェックイン機がありませんから、カウンターで搭乗券を購入します。JALカードで支払いを済ませると、係員が「カードをかざして搭乗しますか?」と訊いてくるのです。スカイメイトではタッチ&ゴーは不可では?と当時の私はやや混乱しました。でも係員は「タッチで乗れますよ」と言うし、実際乗れたのです。また別の機会、スカイメイトではありませんが、振替の関係でカウンターでの手続きが必要なことがありました。その際もやはりJALのICで乗りますか?と聞かれ、ICを差し出しました。後日改めてタッチ&ゴーの説明を見たとき、保安検査場に直行せずJALのICで搭乗していたことが引っかかりました。思えばどちらのケースでも係員は「タッチ&ゴーで搭乗しますか?」とは言っていません。つまり先程の2つのケースはJAL-ICで搭乗しているがタッチ&ゴーではない。チェックインせず保安検査場に直行し、JAL-ICをかざして保安検査場を通過、また搭乗ゲートを通過するという一連の動作のうち、チェックインせず保安検査場に直行するという部分がタッチ&ゴーだと理解しました。JAL-ICはタッチ&ゴーであるかそうでないかに関わらず、会員を判別し搭乗券情報を特定するために使う媒体のひとつに過ぎない。タッチ&ゴーとJAL-ICでの搭乗は切り離して考えるべきであったのです。
他方、ANA Skipサービスは、「チェックインせず保安検査場に直行し、ICをかざして保安検査場を通過、また搭乗ゲートを通過する」部分まで含めてSkipサービスであると推定されます。Skipサービスを廃止するときにはICでの搭乗ができなくなりました。つまりSkipサービスはICで乗ることまで包括して指し示す言葉だったのでしょう。逆に、もし仮にJALがタッチ&ゴーを廃止すると言った場合(JALはタッチ&ゴーを続けるようですが仮の話です)、それはチェックインせず保安検査場に直行することができなくなるという意味であり、Webまたは窓口でチェックインすればICを媒体に搭乗することはできるはずです。
JALのICで搭乗することがタッチ&ゴーというわけではないことを認識していただけたらと思います。
JALの搭乗券の購入は大きく3段階です。便の選択→支払い→座席指定の流れで、これはWebでも自動チェックイン機でも変わりません。なお、自動チェックイン機で最後まで行う場合は座席指定の操作時にチェックインされますから、タッチ&ゴーが使えません。スカイメイトでタッチ&ゴーを使うには、便の選択→支払いの部分をうまく使います。
Webで予約したことがあるとご存知かもしれませんが、搭乗券の購入には数日程度の支払い期限が設定されています。Webにて、ログインした状態で便・運賃を選択すると、続いて支払いに進みますが、ここで一旦キャンセルすると、支払いが済んでいない予約として予約一覧に残ります。便選択で止めると予約一覧に残るという動作をWeb予約の場合で述べましたが、これと同じことが自動チェックイン機でも起きます。自動チェックイン機で便選択まで済ませたところで中断すると、JMBに紐づけられて購入が済んでいない予約として残るのです。
流れはこうです。
空港に到着しました。自動チェックイン機でスカイメイトを購入しようとします。JAL-ICをかざしてJMBの情報を読み込みます。行先を選択し、便を指定します。
支払いに移ります。お支払い金額は何円です。クレジットカードでの支払いに……ここで、画面右上の中止ボタンを押します。自動チェックイン機を使うのはここまでです。
スマホからJALアプリまたはWebサイトの予約一覧を見ます(もちろんパソコンからでもいいです)。更新すると、支払いが済んでいない予約として一覧に出るはずです。ここからはいつも通りのWeb予約です。クレジットカードで支払いを済ませ、座席指定まで行うと、タッチ&ゴーで搭乗できます。JALカード、りそなデビットカードJMBほか各種カード、おサイフケータイのICはもちろん、iPhoneのWallet(Passbook)に登録することもできますから座席の確認だって簡単です。
自動チェックイン機での座席指定から発券までの流れでチェックインしている扱いになるはずですから、この方法であればチェックインせず保安検査場に直行する、正真正銘のタッチ&ゴー利用のはずです。このようにしてタッチ&ゴーで、紛失知らずで地球に優しいペーパーレス快適搭乗を楽しんでいたのですが、悲しいことに、2022年夏頃にスカイメイトだと支払いのところでクレジットカードがなぜか通らなくなりました。あの時は三沢空港にいたと思いますが「このカードでは支払いできませんでした、イシュアに問い合わせてね」と出てクレジットカードが通らないのです。限度額を確認しても大丈夫なのに。後日スカイメイトを再度利用したときも通りませんでしたし、他のカードでも無理でした。でもスカイメイトでなければ通るので、スカイメイトでのタッチ&ゴーを塞いできたのでしょうか。もっとも、使い方によっては朝に空席を確保して夜まで決済を保留することすらできたので、塞がれるのが健全だったと思います。
そんな悲しいこともありましたが、運賃改定で正式にタッチ&ゴーが使えるようになりましたので、旧運賃でのタッチ&ゴー利用は他人に検証してもらうことも叶わず、ここで自慢して終わりです。
JALがタッチ&ゴーを続ける方針は、2023年6月の株主総会にあたって公開された、株主からの事前質問への回答に記載されています。
JAL-ICを設定したAndroidスマホのおサイフケータイをかざすとJALのICで触れてるのに「JALのICで触れてください」と言われるやつの対処は、エラーになってもスマホを改札機から離さずにかざし続けるのが正解のようです。
iPhoneの場合、Wallet(Passbook)では搭乗前になるとロック画面に搭乗券のショートカットが出現するのが本来ですが、Passの内部の日付が間違っていて搭乗時には出てきません。搭乗2日後くらいにロック画面に出てきます。JALに乗るにはAndroidスマホのほうが快適だね。